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江戸甲冑師

経済産業大臣指定 伝統的工芸品 江戸節句人形
伝統工芸士
初代 加藤 峻厳

鎧兜は、総合芸術。
それをぜんぶ、自分ひとりで
つくらなければならない。
だからいま甲冑師なんて、
ほとんどいないです。

甲冑(かっちゅう)師というのは、あらゆる仕事をするんです。金(かね)や革の加工から箔押し、漆。一通り鎧(よろい)の仕事を覚えて、一領(いちりょう)分の仕事ができるようになるまでには、最低でも十五年。二十年や二十五年は当たり前ですね。
だからいま甲冑師なんていないです、ほとんど。

源平時代や南北朝時代なんかすごい鎧ばっかりですよ。それはだけど分業なんです、みんな。漆塗り、小札(こざね)、縅(おど)し、金物師…。
なかでも大事なのが鍬形(くわがた)。鍬形は総大将しかつけないです。銅板を鏨(たがね)で切って、ヤスリを掛けて、長い鍬形を安定させるため、先は薄く叩き延ばしてある。どこを見ても手間がかかる。だからこそ、美しく仕上げる。

わたしがいま自分の着られる一領の鎧を作るとしたらば四年半はかかります。鎧兜ってものは本当に芸術品のかたまりなんですよ。

取材を終えて
初代・加藤峻厳氏がいきいきと語られる鎧兜の逸話は、時空を超えて縦横無尽。その知識の豊富さと、傾けられてきた愛情と情熱に、ただただ圧倒された。氏はまさに、日本甲冑界の宝である。(取材・文:丸山 裕子)

PROFILE

初代 加藤 峻厳(初代一冑氏の三男/本名・加藤良)

江戸甲冑師
経済産業大臣指定 伝統的工芸品 江戸節句人形 伝統工芸士

高校卒業と同時に家業の甲冑造りに入り、父一冑より基礎から徹底的に学び、また、甲冑師五反田豊正にも師事して「小札ごしらえ」を修行する。
機会ある度に日本全国に所蔵される鎧、兜を実地に調べ、研究精進を重ねて現在に至る。
叔父に故二代目秀山、兄に二代目一冑(本名 博)と二男の加藤鞆美[ともみ](本名 鞆美[ともよし])をもつ。

  • 平成19年第30回全国新作節句人形コンクールにて最優秀技能賞(金賞)を受賞。
  • 平成20年伝統的工芸品江戸節句人形の伝統工芸士に認定される。